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monogatari.

徒然に詩や物語を綴っています。

春暖<俳句ポスト365>


春暖や線香のけぶり目に滲みる/宮間ミヤマ


俳都松山 俳句ポスト365
haikutown.jp/post
第239回 2020年3月5日週の兼題「春暖」並選


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蒸鰈<俳句ポスト365>


ひらべったく生きるも悪くない蒸鰈/宮間ミヤマ


俳都松山 俳句ポスト365
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第237回 2020年2月6日週の兼題「蒸鰈」並選


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「彼らの行方」


朝のオフィス街。曇った空の下、人々は皆一様に前へ進む。表情の見えない後ろ姿は、まるで会社に行けなくなった俺をあざ笑うかのようだ。身体がこわばる、額に汗が流れる。息が苦しい、胸を押さえて座り込む。

「佐田君」

聞き覚えのある声に呼ばれる、顔を上げると同級生だった安住由香が立っている、ある日突然学校に来なくなった時と同じ姿で。風になびくストレートの黒髪、強い意思を持った瞳、束縛の証だったはずのセーラー服は、何故か凛々しい。

「この人達と同じ方向じゃなくても、別に大丈夫だったよ、あたし」

――ああ、俺はずっと前から、誰かに言ってほしかったんだ、その言葉を、確証を持った人物に。安住、お前はいつもひとりで、でも何者にも屈することがなかった。ネクタイなんかで首を絞めても、俺はお前が教室から消えた日で時間が止まっている。“大人”になんかなれやしなかったんだ。


スーツの会社員と女子高生が、人波に逆らって走っていく。雲から太陽が顔を出し始めていた。



彼らの行方は、彼らのものだ。




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蕨餅<俳句ポスト365>



きな粉ぬるぅん蕨餅の黒蜜/宮間ミヤマ



俳都松山 俳句ポスト365
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第236回 2020年1月23日週の兼題「蕨餅」並選



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『正解があるなら』



あの海へ波へ手向ける花のいろ 正しいものをわからないまま



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